焼肉屋えびす
殺人ユッケを生み出した
日本においてこうした食品に関しての安全が謳われるようになったのはそれだけ食品に関する問題が噴出しているからとなっています。日本国内におけるこうした問題は昭和中期頃から騒がれて、平成に入っても小学生の大量0-157感染といったこともあるように、様々な食品の安全を疑ってしまうような事件が頻発しています。
そんな事件は時々でも起きていることをご存知でしょうか?厚生労働省調べでは実のところ、日本各地でそれとなく食中毒問題が発生しています。単純にニュースにならないだけでこうした食中毒問題を気にするようになっているのです。むしろ日本全国規模で食中毒問題が発生して、さらにその食中毒問題が原因で死亡してしまうことになってしまったら大事件として扱われることになります。そうですよね、人を殺すだけの毒素を持った細菌が含まれている食材を食べさせられた上、大事な家族を殺されたとなったら黙っていられる人などいないでしょう。
死者を生み出してしまうような食中毒事件、今から約3年前に起きた事件などは特に有名でしょう。その飲食店はテレビでも紹介され、着実に業界で急成長を続けていた矢先に発生した食中毒がきっかけで奈落のそこに叩き落されることになった、殺人ユッケを生み出した『フーズフォーラス株式会社』の運営店舗『焼肉屋えびす』事件は特に人々の関心を集めた事件となりました。この年は東日本大震災もありましたが、この事件は翌月の4月に全国規模で食中毒問題が嘆かれるようになりました。社長を含めた経営陣は事態の展開を追うことになりますが、その追求も空しく殺人ユッケと今では呼称されているのも定番化していると過言ではない商品を食べたことで死者が出るまでになりました。しかも死亡したのは下は6歳、上は70歳という5人もの命を奪うことになります。しかもこの内4人は同じ店舗で食事をしていたことも判明しているため、なおの事各地はおろか地元に住んでいた人々はそんな店の食事を食べていたのかとぞっとしたことでしょう。
ユッケはもちろんですが、その後調理場においてはその内部事情を移した映像が流出して調理器具をきちんと使い分けていない、布巾を用途ごとに分けるなどしないで一つの布巾ですべての役割を担わせていたという、もはや従業員そのものにも食中毒を引き起こした原因がちらつく要所があちこちに見られました。もはやユッケという問題以前に会社自体に問題があったのではないだろうかとも言われていた企業ですが、実際のところこのフーズフォーラスも昨今で言われているようなブラック企業の一つとして数えられると考えていいかもしれません。
会社のスローガンとしては
とある経済アナリストがフーズフォーラスについての分析を紹介していたので閲覧してみましたが、そこで紹介されている内容を見るとやはりこのフーズフォーラスも若者をすり潰してでも利益向上を目指していた会社だということが確認できるのです。筆者の自宅からはそれなりに離れてはいますが、事件が起きた系列店が存在していることを事件後に知ったということがありました。そもそもこの事件が発生するまでこんな店があったということも知らなかったのであまり意味はないですが、この会社の経営理念的な物を見ると個人的には良くあるきれいごとを並べているなぁという印象を感じます。
この会社が食中毒事件で騒ぎになっていたとき、筆者も興味本位という範囲で情報を集めていましたが飲食店経営として理想的な物を目指しているなどとしている姿には、正直しらけたというのが実のところです。
飲食店で接客業を中心に行っていた時分としては対応の仕方については理想であるような姿を振りまいていることは分かります、ですが過剰なサービスは基本的に客に対して不快感を与えかねない事態を招きます。そもそもこの焼肉店ではテーブルごとに担当が付いて、まるで執事やメイドを髣髴とさせるような対応をするというのです、何処の喫茶店でしょうか。焼肉店という食べる時間もスピードも個人の自由となる食事の場において、こういった店員によるサービスはやりすぎを通り越してウザいという一言にまとめられてしまいそうです。こういう対応を取らされていると店員は徐々に洗脳されていく人と、裏ではコレっておかしくないかと思う人、また従順に取り入っていく人と、様々な人へと分かれて生きます。ただこういうところの会社でも雇われ店長が現実的な人だったりすると、会社のダメなところなどを端的に述べたりすることもあります。そういうところで意外と自分が勤めている会社の実態というモノはどんなものなのかというのを把握できたりします。
同族会社だった
またこれはこの原稿を調べているときに知ったことなのですが、経営陣が完全に社長の身内で構成されているということだったのです。いわゆる一族が完全に自分達の利益を求めて立ち上げた会社ということです。このフーズフォーラスは社員の夢をかなえる場であるなどと綺麗ごとをぬかしていたらしいですが、そんな企業がこの日本に存在しているわけ無いだろうということは意外と理解している人が多いと思います。会社を経営している人間としてはより効率よく運営して利益を上げ、そこに使えている人間はほとんど使い捨ての効く駒として利用している、そんな会社がほとんどでしょう。
建前だけ良くてもそういったことを重々承知して入社する人に関しては何も思いませんが、そういった自分達の利益を優先した結果、どうしたらもっと簡単にお金を設けることが出来るのかと思案した結果、3年前に起きた食中毒事件が発生することになったというところでしょう。結局テレビで泣きながら 土下座するなどしていますが事件を引き起こした張本人としてはこれっぽっちも悪いとは思っていない、むしろ自分たちも被害者の一人だとして訴えている始末。食中毒で殺人助長を促したとも取れないはずですが、経営していた社長としては稼ぎ頭として見込んでいた企業が潰れてしまったと、その程度にしか思っていないでしょう。家族を失った人々からは絶え間なく恨まれ、そして憎むべき対象として永劫にらまれることになると思いますが今後メディアに出演するといったことはない、それは確かだと思います。